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ヤクルト・吉村貢司郎 首脳陣の思いに応えた1年/エースの意地

 

9月は4戦4勝とシーズン最終盤に勢いに乗ってきた


 将来のエース候補として、多くの経験を積んでいる。2年目右腕、吉村貢司郎は9月29日時点でチームトップタイの9勝(8敗)をマーク。間隔を空けるために出場選手登録を外れたことはあったが、一度も一軍から離脱することなく先発ローテーションを守り続けている。

 今季は開幕2戦目となる3月30日の中日戦(神宮)からスタートすると、シーズン途中からはカード頭を任されることが多くなった。「やっぱりそういうところで投げさせていただいているというのはすごくありがたいですし、そこでしっかりと勝ち切っていかないと駄目だと思いますし、絶対につなげていかないといけないと思う」。投げ合うのは相手のエース格の投手。好投や粘投をしてもなかなか勝ち星に恵まれないこともあったが、すべてが来年以降につながる貴重な経験だ。

 高津臣吾監督は「今年は離脱させることなく1年間ローテーションで回したいというわれわれの希望もある。本人がそれに応えるよう一生懸命シーズンを過ごしてるんだと思う。いいことも悪いことも踏まえて3年目、4年目、10年後にどうなってるかが大事。今その階段を上ってる最中だと思っている」と大きな期待を示した。

 9月4日の巨人戦(京セラドーム)では9回125球、9安打無失点でプロ初完投初完封勝利。「1試合投げたのは大きい。今後が大事になってくると思うんで、気を引き締めてやっていきたい」と表情を引き締めた右腕が、エースへの道を突き進む。

写真=BBM
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