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日本ハム・清宮幸太郎 下1ケタ「1」のスター系譜に新たな伝統を築く/伝統を背負って

 

代々スター投手が背負ってきた「21」を、主軸に成長した清宮が新たな色に染めていく


 清宮幸太郎が背負う「21」番には、エポックメーカーとして期待が込められている。2017年11月24日、札幌にある大倉山ジャンプ競技場で行われた日本ハムの新入団選手発表。その中心で、まばゆいカメラのフラッシュを無数に浴びていた高校通算111本塁打の逸材に授けた背番号の意味について、大渕隆スカウト部長は「まだ色の付いていない、野手での背番号21を選定しました。1、11、41と、ファイターズの下1ケタ「1」の意味ある番号に、新たな数字を追加してほしい」と説明した。

 日本ハムの背番号21と言えば、主にスター投手の系譜が連なってきた。東京ドーム時代の1987年から11年間は「トレンディーエース」と呼ばれた西崎幸広氏の代名詞。札幌ドーム時代は名ストッパーの武田投手コーチが04年から清宮が受け継ぐまでの14年間、背負ってきた。野手では前身球団の東映で捕手の大畑庄作が53年から57年まで背負って以来、60年ぶりのこと。「日本ハム野手の21番」には、伝説を書き込む“余白”がたっぷり。新たな伝統番号にしてほしいという壮大な球団の夢が詰まっているのだ。

 下1ケタ「1」のスター系譜もすごい。背番号1は新庄剛志監督や森本稀哲外野守備走塁コーチ。背番号11はパドレスのダルビッシュ有とドジャースの大谷翔平。背番号41は稲葉篤紀二軍監督。並び立てると信じたからこそ、清宮に託された背番号21だ。あの日、「清宮幸太郎をプロの世界でも表現できたら」と所信表明した清宮は、故障に悩まされながらも今では主軸に成長した。新たな伝統を築くのは、まだまだこれから。その序章として、今季は6年ぶりのCS進出、さらにその先へ背番号21が連れていってくれる。

写真=BBM
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