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オリックス・西野真弘 懸命に一球に食らいつき「今できることを考えた結果」/復活を遂げた男たち

 


 快音が止まらず、プロ10年目で完全復活を果たした。

 西野真弘は今季、常に打率3割前後をキープし、そのままフィニッシュ。「打点や本塁打なら積み重ねた1という数字が『0』になることはありませんが、打率は気を抜けばすぐに変動してしまう。毎日、必死にプレーしないと残せない(成績の)ものなので」と、少しだけ胸を張った。

 今季は312打席に立って打率300ちょうど。若手が多いチームの中でベテランが存在感を示した。

「もちろん、数字が目に入ってしまうこともあります。ただ、できるだけ数字を気にせず……。今できることをしっかりとやることだけを考えた結果だと思います」と、冷静に振り返る。

 入団2年目の2016年に全143試合に出場した経験を持つが、その後は出場機会を減少させてしまっていた。「試合に出ることができなかったときを経験しています。だから、試合に出してもらっているという思いが強いんです。僕に必要なのはヒットだけじゃない。塁に出たら、流れが変わるので。それも自分の役割かなと思っています」と、懸命に一球に食らいつくシーンが多く見られた1年だった。

 T-岡田安達了一小田裕也の現役引退で、34歳の西野が、現状では野手最年長となる。

「毎年、毎日が勝負なのでね。若い選手が活躍する姿を見て、自分も負けていられないという気持ちが常に芽生えています」

 全盛期はこれから。来季も目まぐるしくグラウンドを動き回る。

写真=BBM
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