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広島・森浦大輔 “何かあったら”で来季こそVを/復活を遂げた男たち

 

リリーフとして相手を抑え込むピッチングを見せている森浦


 どんなピンチにも動じない。難しい局面を切り抜けても、いつも変わらず落ち着いてマウンドを降りてくる。それが今季の森浦大輔だ。

「どの展開でいってもゼロに抑えるだけ。それが仕事だと思っているので」

 9月にチームが歴史的失速で6年ぶりのリーグ優勝は逃したものの、投手陣を含めたディフェンス力で、それまでの戦いを支えた。ブルペンの一角を担った26歳左腕の貢献も大きかった。

 1年目から2年連続で50試合以上登板も、昨季はわずか13試合の登板で防御率は6.17。今季は開幕から一度の離脱もなく、再び登板試合数を50台に乗せた。

「点を取られても特に気にしないようにしている。毎試合、同じような気持ちで投げられれば。気持ちの面でリラックスというか、あまり力むことなく投げられていると思います」

 もちろん、ふがいなかった昨季を忘れることはない。その中で心にゆとりを持ったスタイルで復活を遂げた。

 6月1日のソフトバンク戦(みずほPayPay)では、NPB史上19人目となる1イニング3者連続3球三振の“イマキュレート・イニング”を達成。交流戦終盤から21試合連続無失点もあって、新井貴浩監督が「何かあったら森浦と、準備してもらっていた」と好投を振り返ったことは数知れず。9月は難しい流れの中での失点も重なったとはいえ、信頼は最後まで揺るぐことはなかった。

 チームが2位と躍進した昨季はその場におれず、今季もポストシーズンのマウンドに立てなかった。チーム全員が味わった悔しさを晴らすためにも、来季は今季以上に一つでも多くの勝利を支えてみせる。

写真=BBM
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