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ヤクルト・長岡秀樹 成長につながった大先輩との日々/飛躍のシーズン

 

ケガを乗り越え、充実のシーズンを過ごした


 大きく飛躍したシーズンだった。高卒5年目の長岡秀樹が163安打を放ち、自身初タイトルとなる最多安打を獲得した。2022年にセ・リーグの遊撃手部門でゴールデン・グラブ賞に輝いた名手が、阪神近本光司(160安打)や広島秋山翔吾(158安打)ら過去のタイトルホルダーを抑え、バットで輝きを見せた。

「本当に僕だけの力じゃないですし、関わってくれた方々すべてに感謝したい。キャリアも技術もすごく上の方々と競えたことは本当に光栄ですし、今年だけじゃなくこれからもずっと、そこ(タイトル争い)に入っていけるような選手になりたい」

 地道な努力が実った。昨年10月のみやざきフェニックス・リーグで試合中の交錯プレーで負傷。オフシーズンはリハビリにも時間を費やしてきたが、今春の沖縄・浦添キャンプから一軍に帯同し続け、主砲・村上宗隆とともに全143試合で先発出場。「率直にうれしいですし、コツコツやっていたのがちょっと報われてよかった」と振り返った。

 あの日々が、成長につながった。今年1月。青木宣親に弟子入りを志願。宮崎・日向市での自主トレーニングに参加した。肉体のことや打撃のことだけでなく、プロ野球選手としての心得も学んだ長岡。「あの期間がなかったら、多分ここまで試合にも出られていないと思うし、すごく成長させてもらった自主トレだった」と、今季限りで現役を引退する大先輩に感謝した。

 今や不動のレギュラー。来季は5位からの浮上を目指し、中心選手としてチームを引っ張る。

写真=BBM
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