
今年もトップバッターとしてチームをけん引する近本
プロ7年目も
近本光司のリードオフマンの座は不動だろう。新年早々、
藤川球児新監督からトップバッターとしての起用が明言された。近本本人は「自分が決めることではない。あくまでも僕は、僕のやり方でやっていきます」と平常心に変わりはない。
ただ、近本が置かれている状況が変化を見せているのは事実。順調にいけば国内FA権を取得するシーズンになるからだ。オフの契約更改では複数年ではなく、単年契約を選択した。「今年はFAの年で、実際に30歳になってからのプレーでもあるので、先のことを考える1年になるだろう」という。
プロ入りからレギュラーとして定位置を確保してきた。昨シーズンは141試合出場で、19盗塁ながら3年連続5度目の最多盗塁のタイトルを獲得した。30歳の大台を超えた今シーズンだが攻守ともにプレーで老け込むことはない。
そして通算1000安打まで残り67本に迫っている。
阪神でこの数字への到達となれば2015年の
マット・マートン以来になる。ただ、近本にとってあくまでこの数字は通過点に過ぎない。なぜなら、これまでは毎年200安打を目標に掲げてきたからだ。
昨シーズンがリーグ2位の160安打を記録しており、プロ6年間で通算933安打、年平均155.5安打ペースを打ってきているだけに、ケガさえなければ、あっさりと到達することは間違いない。
チームが新体制になって「野球も変わるだろう」と覚悟している中で、球団の顔の新たな挑戦の年になる。
写真=BBM