結婚の公表とともに「今まで以上に自覚と責任を持って」と決意を示した。
昨年10月、長谷部銀次は200万円増の年俸1000万円で契約更改した後の取材で、一般女性と結婚していたことを明かした。入籍は1年目の23年で、「結構前です……(発表する)タイミングがなかったので」。
同年は一軍登板なし。2年目の昨季は7月21日の
阪神戦(甲子園)でプロ初登板を果たした。
プロとしての第一歩を踏み出した昨季は、人知れず妻の支えがあった。
「いつも明るい方なので、野球をやる上でとても力になっています。おいしいご飯を出してくれますし、体も大きくなってボールの力も上がったじゃないですけど、そういうところでつながったと思う。すごく感謝しています」
一軍再昇格を果たした9月以降は、4登板6イニングを無失点と結果を残した。
3年目につながるシーズン終盤ではあったが、念願の一軍登板を果たしたことを含めて「もちろん喜びも少しはあったけど、そうも言っていられない」と、冷静に自身の現在地を見つめる。
トヨタ自動車出身の左腕は今年7月で27歳を迎える。年齢でいえば、チームでも中堅に差しかかる。「もっと信頼を勝ち取って、いい場面で投げられるように。本当に来年(今季)ダメだったら終わりぐらいの気持ち」と決意を口にしていた。
危機感を胸に練習に励んだオフを経て、新たなシーズンに臨む。
チームのリリーフ左腕はハーンのほか、
森浦大輔、
塹江敦哉や今季2年目の
高太一、
滝田一希ら後輩もいる。
「本当に1試合でも多く投げて、チームの勝ちにつながる投球を」
そのために、まずは開幕一軍入りをつかみ取る。
写真=井沢雄一郎