
ストレートのキレを取り戻し、25年は再び輝く
復活を期待されるキャンプインとなる。今年も一軍キャンプでのスタートとなる
伊藤将司だが、1年前とは置かれた状況が大きく違っている。
「昨年は本当に悔しいシーズンでした。個人としては2ケタ勝利できるように頑張りたいし、優勝に貢献できたらと思っています」
フォームのマイナーチェンジを図ってきた。「バランス」「体重移動」の再点検で再び勝てるピッチャーを目指す。
昨シーズンは開幕から順調な滑り出しだったはずが、途中になって打ち込まれめっきり勝てなくなってしまった。4月17日の
巨人戦(甲子園)で2勝目をマークしてから、3勝目を挙げるまでに約2カ月間を要してしまった。
その間、5月中旬にはファーム降格の屈辱も味わった。2023年にリーグ優勝、日本一に貢献した左腕は自らの姿を見失ったかのようだった。
それでもクレバーなタイプの伊藤将は「この経験を生かすも殺すも自分次第」と地道に修正に取り組んだ。その結果、伊藤将自身が「直球の大事さ」と原点に戻ったのだ。ストレートに磨きをかけることの重要性に立ち返ったわけだ。
このピッチャーならではの強みもある。24年は18試合で4勝5敗、防御率4.62。だが対巨人にはなかなか負けない。
再びセ・リーグを制覇するためには打倒巨人はポイントになる。プロ5年目の区切りになるサウスポー・伊藤将の復活は注目点になるはずだ。
写真=BBM