
今季初実戦で本塁打を放ち持ち前の長打力をアピールした
熾烈な外野レギュラー争いの中で鮮烈な“先制パンチ”を決めた。2月4日、二軍キャンプ地の沖縄・国頭で行われた紅白戦。
今川優馬が二軍メンバー中心のチーム初実戦に一軍から参加すると、1回の第1打席は冷静に四球を選び、3回の第2打席は左中間へソロ本塁打。持ち味の打撃で抜群の内容と結果を残し、いきなりアピールに成功した。
視察した
新庄剛志監督も今川をべた褒めした。「ホームランも良かったけど、1打席目に、僕が見に来てるってことを知っていて3ボールから打ちたいところを我慢してフォアボール。もしかしたら、もしかするんじゃないですかっていうぐらいのアピールですよ」。絶賛されたのは、ド派手なアーチではなく、ボール球に手を出さなかった1回の四球だ。
指揮官から「もっとタイミングを早く取れないと試合で使えないよ」と言われていた課題をオフの間に解消した。言葉では理解できても体現できない日々が続いていたが、1月の米国自主トレで体重移動をしないフォームに改造。頭が突っ込む悪癖も矯正され、早くタイミングを取るのと同時に長くボールを見極められるようになった。
進化の兆しを見せた今川に指揮官は「こういう結果が増えてきたら面白い。一気にレギュラーを獲るかもしれない」と期待を膨らませた。今川は「今年のテーマはしっかり四球を選んで出塁率を高める」と話す。裏を返せば、打つべきボールを一発で仕留める自信もある。ライバルが多い外野陣で頭ひとつ抜けるために覚醒気配の新フォームで大暴れする。
写真=BBM