“強敵”との争いに負けない。
堅実なプレーに定評がある藤岡裕大はプロ8年目の今季、
吉井理人監督から主将に任命された。新主将は「責任感よりは、この年齢なので引っ張っていかないといけない。口があまり上手ではないので、結果と姿で引っ張る。しっかりとグラウンド内で若い選手とコミュニケーションをとっていければいいチームになると思う」と決意表明。強い覚悟を持って、2月1日の沖縄・石垣島でのキャンプインを迎えた。
遊撃から二塁にコンバートした昨季は90試合に出場。攻守で存在感を示した。一方、今季からは
中村奨吾が二塁に再挑戦。ゴールデン・グラブ賞3度を誇る名手が、ポジション争いにライバルとして加わった。さらにドラフト2位・宮崎竜成も二塁を守るが、主将としては意地でも負けられない。
「誰が来ても競争は常にあると思う。奨吾さんが来ましたけど、まずは自分が出るという強い気持ちを持って、143試合、全部グラウンドに立てるように、まずは頑張りたい」とフル出場を誓った。
チームは2年連続でAクラス入りをしたが、リーグ優勝は20年前の2005年が最後。同年はプレーオフを制してのリーグ制覇だっただけに、年間勝率1位が理由のリーグVは1970年までさかのぼる。55年ぶりの悲願に向け、2年ぶりに主将制度が復活。
新リーダーは「(チーム全体が)勝つことに対してのこだわりをもう少し持たないといけない。負けることにもなれてしまっている。これを機にもっと自分が自覚を持ち、若い子を引っ張っていきたい」と確固たる覚悟をにじませた。
写真=大賀章好