
課題である修正能力を向上させて、二軍から再びはい上がる
プロ4年目の本格覚醒なるか。初の一軍キャンプスタートとなった
達孝太が順調にアピールを続けている。先発した2月9日の紅白戦(名護)がキャンプ初の実戦マウンド。先頭打者の
五十幡亮汰に粘られて四球を与え、さらに暴投で三塁まで進まれた。いきなり無死三塁のピンチを背負ったが、ここから底知れぬポテンシャルを発揮した。
二番・
矢澤宏太を147キロの直球で空振り三振。続く三番・
清宮幸太郎も変化球で見逃し、空振りと追い込んで最後は148キロの直球で空振りを奪って3球三振。四番・
野村佑希はカウント2-2から146キロの直球で押し込んで左飛に抑えて無失点。力強い真っすぐに1イニングのみだったが、きっちりと結果を出した姿に成長の跡がはっきりと見えた。
ピンチでギアを上げ、ねじ伏せる。一軍マウンドに立ち続けるには土俵際の踏ん張りが利く投手であることが必要だ。達本人も矢澤、清宮幸に対しては「空振り三振は狙った」。三塁走者が俊足の五十幡で前に飛ばされればゴロでもフライでも失点のリスクは高い。変化球も多彩に操るが、最善策の三振を直球で奪ったところに今後への期待が広がった。
プロ入りからの3年間は体づくりと技術面のレベルアップを軸にじっくりと実力を蓄えてきた。194センチの長身に体重は100キロ超え、キャンプ序盤のライブBPでは自己最速にあと1キロに迫る154キロも計測。大ブレークへの機は熟しているからこそ「アピールしなければいけない」。キャンプ第4クールから二軍調整となったが、目指す初の開幕ローテ入りへ「結果」を積み重ねる。
写真=BBM