
キャンプは二軍スタートとなったが、開幕一軍をあきらめない
昨シーズン前に
蛭間拓哉は「1年目の一軍昇格はおまけだと思っています。2年目はしっかりと結果にこだわる」と意気込んでいた。だが、終わってみれば出場試合数こそ63試合に増えたが打率、打点、本塁打とも1年目を下回り、「とても不甲斐なく悔しい」と唇を噛み締めることとなった。
「勝負の年」と自ら位置付ける今季は、「数字ももちろんですが、外野手のレギュラーを獲る」を目標に掲げる。そのための課題は苦しんだ昨季の中で自覚している。その筆頭に挙げるのが「体力不足」だ。5月10日に一軍初昇格し、5試合連続安打を放つなどスタートダッシュに成功したが、試合数を重ね本格的な夏場に入ると息切れ。「全試合に出たわけでもないですが、それでも1年間試合に出続ける大変さを痛感しました」。シーズン通して戦える体をつくるべく、オフはほとんど休まずに徹底的に走り込み、打ち込みを行ってきた。
また、打撃フォームの改善にも着手した。「構えのところから、すべて変えました」。打率.220に終わった原因を「去年はすごくいろいろ考えて、いろいろなことに挑戦したのは良かったですが、そこで感覚がちょっと狂ってしまって。結果として自分の中で『これいいな』というものがほとんどなかった」と振り返る。そして、オフに今一度しっかりと見つめ直し、本来の感覚を取り戻した。
「大学のときに本塁打を打ったりしたときの感覚に近いというか、それ以上のいい感覚で打てています。これをしっかりと継続していければ、おのずと長打も増えると思います」
3年目の飛躍へ向け、まずは自身初の開幕一軍へ猛アピールする。
写真=BBM