
飛距離は求めず、強く速い打球を放つバッティングを目指す
開幕四番でスタートすることが決まっている
野村佑希が、目指す“タイトル”がある。「二塁打王」。正式な個人タイトルではないが、誰よりも打ちたい。オフに
新庄剛志監督から「ツーベースを打て」と明確な打撃の方針を示されたからだ。これでオフの取り組みも明確になった。飛距離は求めず、強く速い打球を放つ打撃の形を求めた。
沖縄・名護キャンプでも、その成果が表れた試合があった。2月16日の
楽天との練習試合(名護)。6回一死満塁では左越えに2点適時二塁打。8回は先頭打者で右中間を破る二塁打でチャンスメークし、打者一巡で巡った8回二死一、二塁では左中間を破る2点適時三塁打。長打3本で4打点と、まさに四番の仕事でチームに得点をもたらした。
うれしそうな新庄監督は、あえて真顔で言った。「野村君は今日、ダメでしたね」。なぜか。「約束したツーベースを打て。スリーベース、打ちやがって」と言ってニヤリ。そこまで野村に二塁打を意識させる理由は「ホームランいらないんすよ。このヒットでいい。大きいのを狙おうとすると崩されての内野フライが多くなる」からだ。
昨季は二軍生活も長く経験させた背番号5に開幕四番という椅子を与え、さらに長距離砲というレッテルをはがして本来の実力を引き出そうとしている指揮官。期待に応えたい野村は「タイトルができたら獲りたいなと思います。二塁打王も」と約束を果たし続けるつもり。勝負強く二塁打を重ねていけば、四番定着で打点王だって夢ではない。
写真=BBM