高いポテンシャルを異国の地で発揮できるか。トレイ・キャベッジには、日本で成功した多くの外国人選手が持つ「謙虚さ」がある。
「阿部(
阿部慎之助)監督からアドバイスをいただくことは、第三者の視点からの気づきをいただけるので助かる。阿部監督は現役時代、偉大なバッターだったということは知っているので、本当にありがたかった」
3月8日の
オリックスとのオープン戦(京セラドーム)。1回一死二塁で、初球をライナーで打ち返す先制の右前適時打。それまでの3月の3試合は7打数1安打、4三振と結果が出ていなかった。8日の全体練習前に指揮官からベンチ裏へ呼ばれると、構えや変化球への対応について助言を受けたという。徐々に日本の投手に適応し始めている。
エンゼルス時代の2023年に3Aでトリプルスリー(打率.306、30本塁打、32盗塁)を達成。同年には約148.4メートルの特大本塁打を放ったことでも知られる。過去2年間、MLBでもこれを上回ったのはドジャースの
大谷翔平が23年6月30日にダイヤモンドバックス戦で放った約150.3メートル弾のみ。アメリカでもトップクラスの怪力を誇り、「強い打球を飛ばすことができるのは自分が恵まれた能力のひとつ」と胸を張る。
当初は一塁を守る予定だったが、適性を考慮されて右翼に転向。チームの配慮と期待に、結果で応えてみせたいところだ。
写真=BBM