
開幕投手に指名されてから4カ月、満を持して開幕を迎える
開幕投手を務める
金村尚真が上り調子でオープン戦での登板を終えた。3月19日の
巨人戦(エスコンF)に先発して6回4安打1失点。「まだまだ“いいピッチング”ではないかなって感じた」と振り返ったが、失点は巨人の主砲、
岡本和真から浴びたソロ本塁打だけ。上々だった結果、内容にも慢心しないところに頼もしさが感じられた。
しっかりと初の大役へ向けて状態を合わせてきた。オープン戦では3試合に先発。計15イニングを投げて6失点、防御率3.60で「あんまり状態が良くなかった」。持ち味の制球力や直球の質などに課題を抱えながらの日々だったが、フォームの微修正を繰り返して臨んだ巨人戦では「いい感じにハマった」。いい手応えをつかむことができた。
ようやく本番だ。開幕投手の通達は昨年11月末のファンフェス「F FES」。
新庄剛志監督が最後の挨拶の場で「開幕投手を発表します」と切り出した。金村自身は「誰か言われたのかな」と思っていたが、指揮官から“ご指名”されたのは「いきなり僕だった……心の準備もしてなかった」。かなり驚いたあの日から試行錯誤を経て、準備は整った。
初の大役を楽しんで次へつなげる。「緊張も生まれると思うけど、それも楽しみたい。今後の良い経験になると思う」。次世代エース候補の自覚も芽生えた、サプライズ発表からの約4カ月間。「開幕に勝つと負けるのは全然違うと思いますし、やっぱりスタートすごく大切。しっかりいいスタート切れるように」。満を持して開幕のマウンドへ上がる。
写真=BBM