先輩・
鈴木誠也(現カブス)から受け継いだ背番号『51』の“出世番号”としての価値をそのままに、今季から新たに『5』を背負う。
小園海斗は、昨季はチーム唯一、自身初の全試合に出場した主力でありながら「レギュラーをつかみ取る気持ちでいきたい。つかみ取りにいきたい」と、7年目シーズンに臨む決意を示した。
昨季はチーム最多61打点という勝負強さで打線を支えた。5月には球団記録を塗り替える月間8度のV打をマーク。だが、チームは4位でシーズンを終えた。9月4日までは首位だった。
「悔しい思いをしたし、本当にふがいないなと。迷惑も掛けた」
長いオフを経て、その思いを晴らすシーズンが幕を開けた。
3月15日の
ロッテとのオープン戦(マツダ広島)で、6回守備から一、二軍公式戦で一度も出場のない一塁に就いた。
プロ入り後は遊撃が本職だったが、昨季の開幕直後に
矢野雅哉の台頭などもあって三塁にコンバート。守備固めを送られることもあった。
新井貴浩監督は「やっぱり小園には最後までグラウンドに」と、終盤の勝負の選択肢を増やすための一塁挑戦。今季も三塁が基本だが、二塁練習にも取り組む。ポジションは固定でなくてもフルイニング出場を果たすことで、自身が「つかみ取る」と表現した真のレギュラーとなる。
正捕手の
坂倉将吾が右手中指骨折で出遅れ、復帰は5月以降の見込み。中軸としての小園の重責は、さらに増している。
「シーズン通して結果を残せるように。期待してもらってやっている。結果でしっかり返していけるように」
今まで以上の自覚を胸に、チームを引っ張ってみせる。
写真=川口洋邦