選手会長の藤嶋健人が、ブルペンもチームも井上竜の目指すポジティブな空気づくりに一役買う。
「選手と球団をつなぐ役割をしっかりと果たしていきたい。選手の要望を聞いて、球団に伝えて、一つでも多く実現できるようにしたいと思っています」
前会長の
柳裕也から打診を受けたのは昨季10月だったという。副会長からの昇格。5月生まれの26歳。1984年以降では、
京田陽太(
DeNA)と並んで最年少での就任となった。
新生・井上竜誕生のタイミングでの会長就任。契約更改の際にはロッカーのデザインをリニューアルしてもらうよう提案した。
「雰囲気が毎年同じ。流れが悪いので、かっこよくアレンジしてもらえないかなと。選手が頑張るのが一番大事ですけど、チームの流れや雰囲気を変えるきっかけになれば」。指揮官が代わればチームカラーも変化する。
井上一樹監督は現役時代、選手会長を務めた。2007年には日本一に輝き、優勝パレードの先頭で手を振っている。今度は自分の番。「チーム全員で優勝して、自分が音頭を取ってビールかけをするイメージを持ちながら頑張りたい」と意気込む。
直近2年間は開幕直前に離脱。今季は離脱ゼロを誓って調整してきた。体重8キロ減の80キロ台中盤でキャンプイン。運動量を増やしつつ、脂質を控える食事で計画どおりの体を手にした。「体の負担を抑えつつ、体脂肪を減らして可動域を出すようにしました」と手応えをつかんでいる。
井上監督は右腕に「どんなときでも嫌な顔ひとつせず、頑張ってくれる。欠かせないピース」と期待を寄せる。5年連続50試合登板は個人目標。便利屋として、1つでも多く勝つチーム目標を達成するために奮投闘する。
写真=BBM