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オリックス・若月健矢 言葉ににじむ責任感「悔しい思いをしたので──」/節目の年を迎えて

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 今年10月4日に30歳を迎える男が、歓喜の秋を呼び込む。若月健矢捕手が3月28日の楽天とのシーズン開幕戦(京セラドーム)で、サヨナラ打を放った。

 2対2の9回二死二塁。直前に抑えのマチャドが失点を喫して同点に追いつかれていたが、「何とか同点で食い止められていたので、決めたろうという思いでした」と、強い気持ちで打席に入った。

 カウント1-0からの2球目、相手五番手の左腕・鈴木翔天が投じた148キロのストレートをとらえて左中間にはじき返すと勝利を確信。ヘルメットを高く放り投げ、歓喜のウオーターシャワーが待っていた。

 打席に立つ直前には、野手の主将を務める1学年下の頓宮裕真から「サヨナラ男、行って来い!」と背中を押された。試合を決める一撃を放つと「なぜかタメ語だったけど、勇気づけられました」と振り返り、笑顔を見せた。

 花咲徳栄高から2013年秋のドラフトで3位指名を受けてオリックスに入団。FA権を獲得した一昨年は権利を行使することなく複数年契約を結んで、球団への“愛着”を口にしていた。

 リーグ4連覇を目指した昨季は5位に沈んでしまったため、「思うような成績が残せませんでした。なかなか勝つことができず、悔しい思いをしたので、来年は取り返したい」と話す言葉ににじむ責任感は、新シーズンへの活力となり、今季からは自身2度目となる選手会長にも就任。プレーでも、姿勢でもチームをけん引し続ける。

写真=BBM

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