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中日・木下拓哉 勝てる捕手を目指して/節目の年を迎えて

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 法大、トヨタ自動車をへて入団した竜の正捕手も今年でプロ10年目になった。開幕戦となった3月28日のDeNA戦。横浜スタジアムではスタメンに名前を連ねた。

「もう10年目ですもんね。早いか遅いかはよく分かりませんが、昨季国内FA権を取得して、オフには複数年契約を結びました。そういう意味ではプロの世界でよくやってきたのな、という一定の評価はできるのかな、と思います」

 高卒5年目、初の開幕投手となった高橋宏斗を引っ張った。がむしゃらに投げる右腕を落ち着かせ、冷静にマウンドに立たせた。結果は負け。今年34歳イヤー。年齢を重ねて、1勝の喜びやイラ立ちは若手のころよりも大きい。

「ノリでやるなんてできませんから。考えてプレーしないと勝てません」と準備にかける時間が増えたせいもある。開幕2戦目のチーム今季初勝利も、4月1日の本拠地開幕ゲームの白星もスタメンマスクは木下だった。

 昨季は混沌としていた。加藤匠馬石橋康太らの起用もあり、ベンチを温める時間も長かった。今季はドラフト4位ルーキーの石伊雄太も加わった。

 井上一樹監督は「石伊を経験させたい、という思いもある。試合に出て初めて分かることを勉強していってほしい」と語る。チームの大きな流れとしてはルーキー捕手の台頭を促しつつ、木下を正捕手として起用している。

「キャッチャーは勝たないと評価されません。ですから1つでも多く勝ちたいです」と木下。チームが勝てば出場機会が増えるのが捕手。背番号35がその中心にいる。

写真=BBM

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