開幕前のチーム最大の不安は抑えだった。昨年まで抑えとして圧倒的な存在感を見せていた
ライデル・マルティネスは
巨人へ移籍。誰が抑えになるのか。
井上一樹監督は育成出身の3年目右腕を当然のように指名した。
松山はもともと負けん気が強い。「9回は信頼されている証し。アドレナリンが出て、相手を食いちぎる気持ちで投げられる環境は生きている実感があります」と語る。野球をして生命を感じる生粋のプロ野球選手だ。
4月29日の
阪神戦(甲子園)で両リーグ最速の10セーブ目を記録。チーム10勝すべての試合で松山がセーブを挙げている。つまりはすべて僅差の勝利。緊迫したマウンドが続けている。
井上監督も感謝しきり。「松山が疲れているから投げさせないでおこうとは考えていない。彼もそれを望んでない。もうちょっと楽な展開で『マツ、今日は休め』って試合をつくるのが近々の目標です」と語る。
低調な打線でコツコツ白星を積み重ねる
中日。先発が踏ん張り、中継ぎが耐え、最後は松山で締めて白星をゲットする。5月5日終了時点でチームは13勝で11セーブ。新守護神への不安は微塵もない。
写真=BBM