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阪神・及川雅貴 「持てる力を発揮する」チームの窮地を救った期待の左腕/第一歩を踏み出した

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貴重なリリーフ左腕として勝利に貢献している及川


 プロ6年目で初の開幕一軍の切符を手にした及川雅貴が、シーズン序盤のキーマンになっている。ハビー・ゲラの離脱でリリーフが不安視されたが、チームの窮地を期待の左腕が救った。そのパフォーマンスに藤川球児監督も「今年に懸ける思いというか、今までの経験が生きて、自分らしく投げることができている」と信頼を置く。

 昨シーズンは一、二軍を行ったり来たりで、最終的に9試合登板にとどまった。今季も保証されている立場でなかったが、春先から見違えるような姿を見せる。

「一軍にいないと意味がありませんから、これまでも一軍に定着している選手ではないので、自分が持てる力を発揮していきたいと思っています」

 開幕2戦目の対広島戦(マツダ広島)で三番手としてリリーフし、いきなり初勝利を挙げた。「任せられたところで投げるのが役目」と勢いに乗って投げまくっている。

 これまで本来のストレートに磨きをかけるとともに、新球チェンジアップも習得した。リリースポイントのズレも入念にチェックしてきた。それが打者の左右に関係なく抑え込む成果となって表れているのが頼もしい。4月下旬のDeNA戦(横浜)では3連投するなどカード3連勝にも貢献した。

 広島、DeNA、巨人との対戦では、ともに重要な場面でマウンドに立ちチーム6連勝中5試合に登板。及川は「1年を通して一軍で投げ切りたい」と腹を据えている。

写真=BBM

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