
2年ぶりの一軍のマウンドだが、開幕からスコアボードに0を並べている
勝利の味は格別だった。5月13日の
ロッテ戦(
楽天モバイル)。同点の9回から五番手でマウンドに上がった西口が無安打無失点に抑えた。チームは直後の攻撃でサヨナラ勝ち。2022年8月以来、1003日ぶりの勝利を手にした8年目右腕は「めちゃくちゃうれしかった。心の中で泣いていた」と満面に笑みを浮かべた。
完全復活を印象づける投げっぷりだった。まずは先頭の
寺地隆成。楽天戦では今季2本塁打と好調の相手を二ゴロに仕留めると、その後は連続三振を奪った。「自分の一番いいボールを投げていくことを心がけた」。最速155キロの直球でグイグイ押した右腕について、
石井貴投手コーチは「真っすぐは相変わらず強いし、空振りを取れる。心強い」とたたえた。
苦難の道を乗り越えた。22年にはリーグ最多タイとなる61試合に登板して4勝0敗、30ホールド。救援陣の柱だったが、翌年秋に右肘を痛めて手術を受けた。育成契約となった昨季は一軍登板なし。
「いろんな選手が活躍する姿を見て、その場にいられないのがつらかった」。苦しい時間も過ごしたが、前向きにリハビリに取り組んだ。再発防止に向けて下半身中心の投球フォームに変更した。
2月に支配下登録を勝ち取ると、5月25日の時点で開幕から15試合連続で無失点。再び、中継ぎ陣に欠かせない存在として戻ってきた。守護神・
則本昂大の調子が万全でない中、抑えとしての起用もあり得る状況だが「そこは意識せずに。任された場面をゼロに抑えたい」。喜びを感じながら、チームの勝利のために腕を振る。
写真=BBM