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巨人・田中瑛斗 新天地でつかんだ“居場所”/中継ぎ投手の戦い

 


 食うか、食われるか。田中瑛斗は5月1日の広島戦(東京ドーム)で、初めて味わうほどの極限の緊張感の中にいた。

「投げ終わってからも、ずっと震えていたので、いつもしないアイシングをしました。体を冷やすというより、体温が上がって震えが止まらなかったので」

 同点の9回無死一塁で登板すると、自らの悪送球などで無死満塁。右打者のファビアンを内角シュート攻めで遊ゴロの本塁併殺に仕留めて二死二、三塁とすると、マウンドに来た阿部慎之助監督から「悔いのないボールを投げ続けろ」と鼓舞された。

 続く菊池涼介を三ゴロに打ち取ったのは、やはりシュート。右腕は激しくガッツポーズした。4月26日の阪神戦(甲子園)では同点の8回に登板して4失点で敗戦投手に。「2度やられたら終わり。次はないという気持ちだった」と執念で抑えた。

 昨年末に現役ドラフトで日本ハムから加入。大分・柳ケ浦高から2018年にドラフト3位で入団した古巣では育成落ちも経験し、通算10登板で1勝と伸び悩んだ。

 再出発を図った新天地では、春季キャンプで首脳陣から大きく曲がるシュートを評価され、昨季リーグ1位のリリーフ防御率を記録したブルペンの一角に食い込んだ。「強烈なリリーフ陣の防御率も、和も乱さないように、とやっている」。新天地で居場所を確立する。

写真=BBM
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