
自慢のパワーをいかんなく発揮している
主力が抜けたとき、新戦力が登場するのが野球界の常。
野村勇はまさにその一人だ。
今宮健太の負傷離脱をきっかけに、5月初旬から遊撃を中心にスタメンに定着した。社会人卒でプロ4年目ながら今年29歳を迎える遅咲きだ。主軸の離脱が相次いだ際には「チーム的にはピンチですけど、僕はチャンスだと思ってやってます」と意気込んでいた。このチャンスを逃すまいと鼻息は荒い。
底知れぬポテンシャルを見せつける、衝撃のアーチが続いている。6月4日の
中日戦(みずほPayPay)で右中間スタンドへと運ぶ5号2ラン。翌5日の同カードも左中間への6号、8日の
ヤクルト戦(神宮)では右中間への7号と、5戦3発の量産だ。「1年目の本数は超えたいなと」と目標を定める。
身長174cmと決して大柄ではないが、プロ1年目に10本塁打を記録するなどパワーは一級品。課題はコンタクト力だった。昨オフ、山川のアドバイスを受けてバットの長さを1.5センチ長い87センチに変更。前で捌く意識が奏功し、コンタクト力をアップ。ハイアベレージを記録し、1年目からの成長を見せている。
栗原の不振を受けて、三塁で出場する機会も増えた。「サードは一番得意なんで。どこでも大丈夫」と内野全ポジションを守れるユーティリティーさは大きな武器だ。さらに俊足も併せ持っており課題のミート力も向上。チームで最も「5ツールプレーヤー」に近い選手になろうとしている。交流戦明けのチームをさらに浮上させる鍵を握っている一人なのは間違いない。
写真=BBM