大きな一歩を踏み出した。
長期離脱が続いていた黒原拓未は、5月23日ファーム西地区・
ソフトバンク戦(由宇)で実戦復帰した。
公式戦登板は、2024年10月1日の
DeNA戦(横浜)以来、実に599日ぶりだった。8回に登板し、
秋広優人を一飛、
石塚綜一郎を見逃し三振に切ると、次打者も二ゴロに打ち取り、球数11球で三者凡退に抑えた。
浮き沈みを味わった。22年にドラフト1位で入団。2年目までは一軍に定着できず、苦しんだ。3年目の24年に先発から中継ぎに配置転換されてブレーク。53試合(先発2試合)に登板して4勝3敗3ホールド、防御率2.11の安定ぶりだった。
巨人・
船迫大雅が獲得した新人王では、次点の評価を得た。
さらなる飛躍が期待された25年だったが、慢性的に痛みのあった左膝外側半月板の縫合手術を受けた。長期離脱は覚悟の上だったが、シーズンを棒に振った。それだけに、今季に懸ける思いも強かった。
しかし、「やり返す」という姿勢が空転するように、今度は腰を痛めた。春季キャンプ目前の1月23日に腰椎椎間板ヘルニアの「椎間板摘出術」を受け、再びリハビリの生活となった。
度重なる負傷を乗り越え、マウンドに帰ってきた。実戦復帰以降は登板間隔を詰めながら慎重に昇格時期を探り、6月16日に一軍昇格。6月19日の
ヤクルト戦(神宮)で、実に626日ぶりの一軍登板を果たした。
大きな期待を背負う左腕の復帰へ向けた歩みは、一歩ずつ進んでいる。
写真=BBM