
一年目ではあるが、中継ぎとして首脳陣からも評価は高い
時に迷い戸惑いながら、着実に前へ進んでいる。江原雅裕だ。象徴的だったのが、6月15日の
阪神戦(
楽天モバイル)だ。同点で迎えた延長11回に六番手で登板。先頭から連打を浴びて無死一、二塁のピンチを背負ったが、ここからが見せ場だった。続く
高寺望夢は、150キロの外角直球で左飛。代打・
糸原健斗は152キロで中飛に仕留めた。
梅野隆太郎は156キロ直球で右飛に抑えてピンチを脱した。「いつもより緊張したのは間違いない。ベストボールを投げようと開き直って石原(
石原彪)さんのサインどおりに投げきった」。チームが延長12回にサヨナラ勝ちしたのを見届けると、笑顔で歓喜の輪に加わった。
国学院大、日鉄ステンレスを経てドラフト4位で入団したルーキー。開幕一軍をつかみ取ると、初登板から7試合連続で自責点0に抑えるなど順調なスタートを切った。だが、念願だったプロでの戦いによる疲労は想像以上だった。長距離移動の連続にナイターゲーム。9試合に登板して防御率1.00の成績を残しながら、4月30日に登録を抹消された。
再昇格を果たしたのは6月11日。
石井貴投手コーチには「直球を軸にいろんな球種を使いながら、しっかりとストライクゾーンで勝負できるようにやって行こう」と声をかけられた。自慢の武器は186センチの長身から勢いよく投げ込む最速157キロ直球だ。ただ二軍では、変化球を含めて全ての球の精度を上げるべく汗を流してきた。その成果の一端を見せるように、同日の
中日戦(楽天モバイル)では9回に登板し1回を無失点に抑えた。
7月13日の時点で12試合に登板して防御率0.69。甘く入った球を痛打される場面こそあるが、球威は間違いなく一軍で通用する。首脳陣からの評価は決して低くなく、中継ぎ陣に必要な存在であることは間違いない。本拠地での声援は「すごく嬉しい」という右腕。大歓声の中で投げ続けることを目指して、研さんを続ける。
写真=BBM