欠かすことのできない存在になった。泉口友汰はシーズン開幕を二軍で迎えながらも、4月に
門脇誠から正遊撃手の座を奪うと、上位打線で攻撃を引っ張る不動のレギュラーに成長した。
大阪桐蔭高、青学大、NTT西日本と強豪チームで経験を重ねてきた男は、もともと堅実な守備が持ち味だった。ルーキーだった昨年は66試合で打率.201、1本塁打、9打点で「来年はもっと打てるように」と打撃を課題とした。シーズンオフは
岡本和真、
吉川尚輝らとの合同自主トレに参加するなどトレーニングに励んだ結果、今季は春季キャンプから力強さを増したスイングがチーム内でも話題になっていた。
好不調の波が少なく、コンスタントに安打を積み重ね、8月はリーグ最多の34安打をマーク。8月23日の
DeNA戦(東京ドーム)では2年目で初の規定打席に到達し、「いいときも悪いときも阿部(
阿部慎之助)監督が使い続けてくれたので、この規定打席到達があると思います」と感謝した。
9月3日の
ヤクルト戦(京セラドーム)で2試合連続の猛打賞をマークして一時は打率3割に乗せ、以降も激しいリーディング争いを繰り広げている。1950年の2リーグ分立以降、球団では
長嶋茂雄、
長野久義に次いで3人目となる入団2年目での首位打者獲得も視野に入る。
それでも冷静な26歳は「数字は最後についてくるもの。その日の試合でチームに貢献することだけを考えながらここまでもやってきた。これからの試合もそういう意識でいきたい」と無欲にバットを振る。巨人に現れた新星は、タイトル奪取まで駆け抜ける。
写真=BBM