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広島・坂倉将吾 苦悩したシーズンに結果を「恩返しの意味でも」/ラストスパートにかける

 


 久しぶりに味わう確かな感触が、坂倉将吾の手元に残った。

 8月30日のヤクルト戦(神宮)で3点を追う9回に意地の4号2ラン本塁打。7月1日以来161打席ぶりの一発だった。翌日には、2年ぶり4度目の2戦連発。

 7、8月の2カ月間は打率.199と苦しんだが、自身、さらにチームのシーズン最終盤の戦いに光をともして8月を締めくくった。

 夏場の苦悩は、プレーにも表れた。

 7月20日のヤクルト戦(神宮)。2点を追う3回二死から捕邪飛に倒れた際、風で戻されるボールの捕球を見届ける前にベンチを向けた。

 新井貴浩監督は「走る姿は、取り組む姿勢が一番出る」と直後の守備から交代を命じた。指揮官は「注意したのは1回や2回ではない」と厳しかった。

 球宴を挟んだ後に「自分の中でしっかり考えてプレーしたい」とグラウンドに戻ってからも、結果につながらなかった。指揮官が、直接指導という形で手を差し伸べる機会も増えた。

「いろいろな人から助言をもらっても、試合でできなかったら意味がない。恩返しの意味でも結果で示せれば」。

 そう自身に言い聞かせ、もがいていくしかない。

 今季はオープン戦で右手中指を骨折し、1カ月の出遅れから始まった。長く苦悩したレギュラーシーズンも、間もなく終わる。中軸を担うべき正捕手としての信頼を取り戻す時間は、あとわずかしか残されていない。

「出ている以上、何とかしないといけない。いいものが出ればいいなと思うけど、そう簡単にうまくいかないのは分かっている」。

 どんな形であれ、光を求めて最後まで突き進む。

写真=川口洋邦
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