絶対に落とせなかった試合の、立ち上がりの大炎上だった。
床田寛樹は、9月9日の
巨人戦(東京ドーム)の初回に6失点。「何で最初からできなかったのかな」と振り返ったように、2回以降は7回まで1安打無失点に抑えた。
2回の打席では、念願だったプロ1号本塁打を放った。だが、自己ワースト10敗目によってすべてがむなしさに変わった。
8月下旬に
森下暢仁が「右肩の張り」で離脱した。「その(離脱の)間、何とか踏ん張っていけたら」と、エース左腕の自覚を胸にシーズン終盤を迎えた。
直後の8月26日の巨人戦(マツダ広島)は1失点完投で9勝目と意地を見せたものの、9月のチーム初戦だった2日の
DeNA戦(マツダ広島)で2回7失点KO。
昨年は9月以降に1勝もできず、今年も9月に入った後は2戦連続で立ち上がりの大量失点に沈んだ。さらに、17日の
阪神戦(マツダ広島)では、味方の失策も絡み6回4失点(自責2)で11敗目。
チームは、8月終了時点で3位まで1ゲーム差だった。9月、床田が2戦2敗した時点でCS圏内に5ゲーム差まで広がった。17日に2季連続のシーズン負け越し、21日には同じく2季連続のBクラスが確定した。
2023、24シーズンにチーム最多11勝の左腕は、今年もチームの勝ち頭としてローテを引っ張るが、それは最低限。ここぞの試合に勝ってこそ。その期待に応えられなかった。
投球回は9月の3登板を終え、168回2/3はリーグ最多だ。昨年の自己最多167回を上回った。3年連続2ケタ勝利なら、球団左腕として1991年まで6年連続でマークした
川口和久以来だが、それも最低ノルマ。
「9月に一つ勝てれば、去年より成長している証しにもなる」
あと一つでも二つでも、どんな状況になっても勝利だけを求めてシーズンを走りきる。
写真=兼村竜介