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巨人・戸郷翔征 初めてぶつかった壁を乗り越える/エースの意地

 


 怖いもの知らずで駆け抜けてきた戸郷翔征は、初めて壁にぶつかった。その壁がどこまで大きいのか、まだ理解できていない。

 昨季まで3年続けて12勝をマーク。昨季15勝の菅野智之がオフにMLBのオリオールズへ移籍した今季は、阿部慎之助監督から「去年もやってくれているし、自分が引っ張っていくんだという姿も見られる」と2年連続開幕投手を託された“不動のエース”としての期待に応えられないシーズンを送っている。

 4月11日の広島戦(マツダ広島)では4回途中10失点など打ち込まれ、一軍定着後は初となる不振による二軍降格を経験。5月に一軍復帰して2勝を挙げたものの、11試合で防御率5.24と本来の姿とは程遠く、6月23日に2度目の二軍再調整となった。「これだけ悩みながら試合に入っているのは今年が初めて」と、普段は前向きな男が珍しく報道陣の前で弱音もこぼした。

 一軍復帰登板となった7月30日の中日戦(バンテリン)では6回4安打無失点と好投を見せ、6月8日以来、52日ぶりの白星となる3勝目。過去の自身の映像と見比べて投球フォームや手首の角度まで見直し、「ひとつ勝つ難しさをあらためて感じましたし、ホッとした気持ちもある」と少しずつ復調の手応えをつかんでいる。

 9月17日のヤクルト戦(神宮)で122球を要しながら6回4安打2失点にまとめて7勝目(8敗)を挙げたが、防御率4.07は本来の数字ではない。残りの戦いで、悔しさを晴らす。

写真=BBM
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