
俊足を生かしたプレーで今季もチームを引っ張った
「本当のプロのプレーだなと思いました。試合終了後の
小久保裕紀監督が興奮気味に振り返った超美技が飛び出したのは、9月2日の
オリックス戦(みずほPayPay)だった。1点リードの9回二死一、三塁のピンチ。ここでオリックス代打の
西野真弘が放った鋭いライナー性の打球は右中間を襲った。センターを守る
周東佑京は「抜かれたら2点だったので逆にいくしかない状況だった」とダイレクト捕球を決断。球界随一の俊足を生かしボールへ一直線で突っ込むと、最後はダイビングキャッチで試合を終わらせた。
この直前のカードでは敵地で最下位の
ロッテに連敗。
日本ハムとの激しいV争いの中、嫌でも重苦しいムードで迎えた一戦だった。仮に打球が抜けていれば、確実に逆転を許していた場面。それでも周東の「(打球を)追いながらそこの割り切りもよくできた」という冷静な判断力と、「連敗で来ていて、あそこは9回で勝ちきらないといけないゲームだった」というリーグ連覇へかける強い執念がチームを救った。
小久保監督が「(周東)佑京以外は捕れていないでしょうね」と強調したプロの技は、俊足を生かした守備範囲の広さだけでなく、綿密な「準備」によって生まれた。9回の守備に就く直前には、
高谷裕亮バッテリーコーチと打球方向の分析を確認。「映像を見ながら分析している高谷さんにいろいろ聞きながら、それがはまった。西野さんの話しはあらかじめできていた」。代打まで含めた相手打者の打球傾向を頭に入れていたからこその超美技だった。
写真=BBM