海の向こうの師匠も誇らしいはずだ。中川皓太はプロ10年目の節目のシーズンに息を吹き返した。2019年の自己最多に次ぐ63試合に登板して2勝4敗、キャリアハイの36ホールド、防御率2.24をマーク。チームの武器とも言える強力救援陣の一角を担った。
近年は故障に悩まされ、昨季も15試合の登板にとどまった左腕が春先に語った「シーズンの最後までチームに貢献する」という目標は、達成したと言っていいだろう。オープン戦まで一軍に呼ばれなかったものの、4月6日に初昇格。19日の
ヤクルト戦(神宮)で逆転勝利を呼び込み、2023年6月8日以来、681日ぶりの勝利投手となって勢いに乗った。
主に
大勢、
R.マルティネスの剛腕コンビにつなぐ「7回の男」としてフル回転。8月には国内FA権の資格取得条件を満たし、「ケガとかもあって順調にいかないことが多かったので、うれしい」と感慨にふけった。
今季を前に決意を新たにしたのは東海大の先輩、
菅野智之のオリオールズ移籍がきっかけだった。毎オフにアメリカ・ハワイや宮古島での自主トレで師事した師匠は、36歳になるシーズンに長年の夢だったメジャーに挑戦。中川は「誰が見ても納得するような成績を残して『メジャーに挑戦する』と言った言葉はカッコいいと思いました。僕はまだ30歳(当時)。もっと頑張らないといけない」と、先輩から受けた刺激を胸に復活を遂げた。頼もしい左腕がポストシーズンでもフル回転する。
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