
努力が実を結び、自身初の規定打席に到達するなど結果で証明した
当たりは詰まっていた。だが、結果は最高だった。9月9日の
西武戦(
楽天モバイル)。同点で迎えた延長11回二死二、三塁。カウント2-2からの5球目だった。
中島大輔が内角直球を振り抜くと、力ない飛球が左前で弾んだ。2024年ドラフト6位で入団したプロ2年目が、初のサヨナラ打。ずぶぬれのまま臨んだヒーローインタビューでは「遅い時間にもかかわらず、球場に残って応援してくれる方がたくさんいたので、なんとか勝ちたいという思いでした」と白い歯を見せた。この日は3安打2四球を含む7打席で5出塁し、切り込み隊長としての役割も果たした。
青学大4年時に主将を努めた逸材は50メートル5秒9の俊足でもある。今季チーム100盗塁目を決め、チーム2位の22盗塁もマーク。だが新人だった24年は37試合出場も、順風満帆ではなかった。同年8月下旬に、右肩の違和感で出場選手登録を抹消。ケガもあって、レギュラー定着とはいかなかった。
悔しさを胸に秘め、オフは小郷らと合同自主トレで一から体づくりに取り組んだ。スタミナアップはもちろん、股関節の可動域を広げるなど、柔軟性を高めケガしにくい肉体を目指した。課題だった選球眼も小郷から学び、打撃フォームも改造した。
その取り組みが間違っていなかったことを結果で証明した。124試合に出場し自身初めて規定打席に到達。打率.266、6本塁打、31打点の成績を残した。「シーズンが始まる前の目標だったのでうれしく思います。(これからも)勝ちにつながる活躍をしたいです」。その歩みを止めるつもりはない。
写真=BBM