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巨人・田中瑛斗 新天地でつかんだ厚い信頼/陰のチームMVP

 


 最後の敗戦投手となったのは、そこを託される信頼を得たからだ。「これ以上悔しいことはない」。そう振り返ったのは、チームにとって勝利以外は敗退となる崖っぷちで迎えた10月12日、DeNAとのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第2戦(横浜)だ。

 田中瑛斗は延長10回に八番手で登板。無失点に封じ、11回に味方が1点を勝ち越した。11回も続投したが、青一色に染まった敵地・横浜スタジアムの熱気に飲まれたのか、ピンチを招いて林琢真に同点打、蝦名達夫にサヨナラ打を浴びてしまった。試合後、ベンチで失意に暮れた右腕は「今年1年、阿部さんに辛抱強く使ってもらって、最後にあの回を任せてもらった。期待に応えたかったですけど、1年の最後というところで申し訳なさが出ました」と言葉を絞り出した。

 それでも今季は阿部巨人を幾度となく救ってきた。昨オフの現役ドラフトで日本ハムから加入。大分・柳ケ浦高から2018年にドラフト3位で入団した古巣では育成落ちも経験するなど、通算10試合の登板で1勝だったが、阿部慎之助監督から右打者へのシュート攻めを武器とするよう助言を受け、覚醒した。チーム2位タイの62試合で起用されて1勝3敗36ホールド、防御率2.13。ぶっちぎりのキャリアハイを記録した。

「これからのオフもこの気持ちを残したまま取り組みたい」と、最終戦の悔しさを胸に刻んだ。来季はブルペンの中核を担う期待が懸かる。

写真=BBM
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