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中日・山本泰寛 内野の頼れるユーティリティー/陰のチームMVP

 


 プロ10年目で開幕スタメンに名を連ね、途中からは遊撃でスタメン出場を続けたのが山本泰寛だ。時に二塁で、時に三塁で。不振やケガ人続出のチームを救うパフォーマンスを演じた。

 まずスポットライトを浴びたのは開幕3月28日のDeNA戦(横浜)だった。二番・二塁で開幕初スタメン。「開幕戦は独特の雰囲気の中で当然緊張感もありました」。これは二塁レギュラーを期待されていた福永裕基がオープン戦で右膝を痛めて戦線離脱となったから。

 5月中旬に入ると主戦場は遊撃に移る。これは遊撃レギュラーの村松開人が不振に陥ったから。若手有望株の土田龍空もベンチの期待に応えられなかった。

 5月18日の巨人戦(東京ドーム)では本人も「まさか」の出来事が起こった。5回に先発・堀田賢慎から、7回には船迫大雅から、ともに左翼席への一発。1試合2発は自身初だった。

 巨人へ入団し、阪神へ金銭トレードで移った。戦力外を経て中日のユニフォームを着る。今季はキャリアハイを連発。出場112試合は初のシーズン100試合超え。最終的に4本塁打をマーク。

 昨季までの9年間で計6発だったから、いかにサク越えが難しかったか。引退がちらつき続けた選手は、気づけばチームに欠かせない選手になっていた。

 慶應義塾高、慶大からプロの門をたたいた。「高校のときは勉強6割、野球4割、大学でも勉強していました」。プロに入って野球漬けの日々に面食らった。確実性を高めた守備と小技を磨き、意外性の一発が井上竜を助けた。

写真=BBM
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