ソフトバンクから戦力外を受けて加入した。結果は7試合に先発機会を与えられた、プロ初勝利を含む2勝3敗、防御率4.64。十分な貢献とは言えない。ただ、竜の投手陣に爪痕は残した。
満面の笑みを浮かべたのは5月1日の
阪神戦(バンテリン)だった。プロ初先発で5回を投げた。被安打4、四死球5、失点2。走者を出しながら抑えたのは球数100が物語る。何よりも、初勝利を手にしたのが思い出に残る。
「初勝利、1勝ができて、良かった。最初はすごく緊張していましたが、だんだん自分のピッチングができていたので良かった。ピンチもたくさんありましたが、我慢強くできた。ブルペン陣が抑えてくれたおかげです」
近藤廉、
橋本侑樹、
藤嶋健人、マルテが1回ずつ無失点リレー。育成契約でプロ入りした成り上がりを目指す左腕が、チームに居場所を少しつくった。
同月28日の
ヤクルト戦(神宮)でプロ2勝目を手にし、乗り込んだのは古巣・福岡。「何が何でも勝ちたい」と鼻息荒かったのは、交流戦に突入した6月4日のソフトバンク戦(みずほPayPay)。
結果は5回途中で5失点を奪われた。「悔しくて、悔しくて……。何をしに来たのか」と憤った。見返したいホークス打線を牛耳れなかった。シーズン1敗を刻んだ。
先発で7試合投げたのだから何とかポジションはつくった。狙うのはローテーション入り。
井上一樹監督は「強い気持ちを持っている」と評価する。来季ローテを確約されているのは
高橋宏斗、金丸夢斗、
大野雄大ぐらいか。野球人生を懸けてマウンドへ上がる。
写真=BBM