来季こそ真価を発揮する。昨オフに
ソフトバンクからFA宣言し、5年推定15億円の大型契約で加入した甲斐拓也は、現状維持で契約更改を終えた。リーグVを逃した責任を痛感しつつも、口をついて出たのは悔しさばかりではない。
「大変な部分もありましたけど、僕の野球人生にとってムダにならない一年だったと思います。(成績は)当然、納得いくものではないですし、試合数も少ない。ただ、まだまだ自分はできる」
開幕戦からスタメンマスクをかぶり、シーズン序盤は正捕手として活躍した。しかし、次第に
岸田行倫、時には
小林誠司らと出番を分け合うように。そして8月23日の
DeNA戦(東京ドーム)、本塁クロスプレーで右手中指を骨折してしまい、最後まで復帰を果たせなかった。
2016年以来、9年ぶりに出場試合が100試合を割る68試合の出場で打率.260、4本塁打、20打点。個人成績以上に、リーグ3位に終わったチームの結果を悔やみ、「巨人というチームは勝たないといけない、勝ち続けないといけない、強いチームでなくちゃいけない」と2年ぶりのペナント奪回を見据えている。
自らに代わって正捕手に定着して侍ジャパンでもプレーする岸田をはじめ、来季もライバルとの競争が待っている。「去年、素晴らしい捕手陣がいる中で自分の新たな野球人生に挑戦したいという覚悟で来た。それは変わらない」と背番号10。ソフトバンク黄金期を支えた扇の要としての存在感を取り戻す。
写真=BBM