
常にチームの勝利のことだけを考えて行動していた今井
2024年に自身初の開幕投手を務めるもチームが最下位に終わり、
今井達也は「自分で始まったシーズンでこの結果は悔しい」と強い責任感を口にしていた。そして2年連続の開幕投手となった今年こそ「優勝」を強く求め、「チームが強くなるために」と後輩投手への助言はもちろん、打撃練習時も内野守備に就きながら積極的に顔を出し、連日、野手陣ともコミュニケーションを取る姿があった。
何より今井が示したリーダーシップはマウンドでの姿だった。開幕戦こそ2失点で黒星も9回完投。勝利への執念が大いに伝わってきた。その後、4月4日の
ソフトバンク戦(みずほPayPay)から5月31日の
オリックス戦(ほっと神戸)までの9試合は5勝0敗。圧巻は6月17日の
DeNA戦(横浜)だ。
トレバー・バウアーとの投手戦を制し9回2安打完封。無四死球で球団記録を更新する1試合17奪三振。その後、熱中症に苦しんだ時期もあったが、最終的には3年連続2ケタ勝利。防御率も1.92と自己最高を記録し、10勝5敗と貯金を5つ作りチームの勝利に大きく貢献した。「ライオンズで優勝したい」との願いはかなわなかったが、シーズン終了後にはポスティングシステムが容認され、かねてからの目標だったMLBへの挑戦権を手にした。
2017年にドラフト1位で入団。背負ってきた期待と責務をきっちりと果たした今井。誰もが「いってらっしゃい」と世界最高峰リーグへの挑戦に納得し、心の底からエールを送られる存在へと到達したシーズンとなった。
写真=BBM