新たな年を迎えた。昨季は借金20の5位と苦しんだチームの逆襲に欠かせない選手として、筆頭に挙がるのが中村奨成だろう。
8年目の昨季104試合で97安打(打率.282)、9本塁打、33打点と、すべてで自己最多を大幅に更新。オフの契約更改では2200万円増の年俸3000万円(金額は推定)でサイン。
3.75倍の大昇給に「これにふさわしい活躍をしなければいけないなと思っております」と背筋を伸ばした。
2018年ドライチの26歳が、崖っぷちからはい上がった。
5月13日の
巨人戦(マツダ広島)で4年ぶりアーチ。
「打撃フォームの変更から始まって、最初は思うようにいかなかったけど、後半は思うような成績が出だした」
7月以降は「一番・中堅」に定着した。新井監督は「彼自身の中で『今シーズンで最後』という気持ちがあったと思う中で結果を出した。非常に成長した1年だったと思います」と、今季の期待はさらに大きい。
打撃が注目されがちだが、査定担当の
阿部慶二球団本部付部長は「守備の貢献度も高い。失点を防いだ好守もあり、マイナスが少ない」と評価。盤石なセンターラインを構築する上でも欠かせない存在だ。
シーズン終了直後の10月7日には、右足首を手術した。入団したころから痛みを抱え、かねてから手術のタイミングを伺っていたという古傷。
昨季は2盗塁(失敗6)に終わったが、大幅な上積みも期待できる。オフには、今春に年上の一般女性と結婚していたことを公表した。
「一年でも長く野球を続けたい」と、今季は143試合を目標にさらなる飛躍をつかみ取る。
写真=井沢雄一郎