新天地で自身初の開幕一軍へ向けてアピールした。
昨年の現役ドラフトで加入した辰見鴻之介は、春季キャンプで持ち前の俊足だけでなく、課題とされた打撃でも目を引く活躍。「代走の切り札」や「便利屋」の枠に収まらないインパクトを与えた。
育成ドラフトで指名された
楽天では、1年目に支配下選手登録されながら、2年目のシーズンオフに再び育成選手契約に。3年目の昨季途中に支配下選手登録され、イースタン・リーグでは盗塁王を獲得した。
浮き沈みを経て、環境の変化とともに成長を示している。
対外試合初出場となった2月15日の
巨人との練習試合(那覇)では、6回二死一塁から代走で出場。
相手バッテリーの警戒網をかいくぐり、ヘッドスライディングで二盗を決めた。古巣で禁止されていたヘッドスライディングだが、移籍を機に解禁。
今季から統一ベースも採用され、近年はベース側ではなく、走者の体にぶつけるようにタッチをする傾向にあるだけに「(タッチを)よけやすくなると思う。手で端っこに行けば距離を稼げる」と手応えを口にする。
課題とされた打撃も、始動を「静から動」から「動から動」にすることで力をより伝えられるようになった。2月17日の古巣との練習試合(沖縄)では3安打猛打賞。同22日の
日本ハムとのオープン戦(名護)では“プロ1号”も飛び出した。
守備では、楽天時代から経験のある二塁と三塁、外野に加え、遊撃にも挑戦。ユーティリティープレーヤーとしての幅も広げている。
ベンチに欠かせない1ピースとして開幕一軍は十分、射程圏内だ。
写真=井沢雄一郎