4年ぶりの一軍で、確かな存在感を示している。4月11日に出場選手登録された持丸泰輝は、今季初スタメンとなった同19日の
DeNA戦(横浜)の7回二死一塁で、
伊勢大夢からプロ初ヒットとなる中前打を放った。
さらに5月5日のDeNA戦(横浜)でプロ初アーチとなるソロ本塁打、翌6日の同戦でもソロ本塁打を放ち、「打てる捕手」のアピールに成功。
昨季まで通算5試合出場の5年目捕手が、メモリアルヒットを機に一軍経験を積み重ねている。
2020年に育成ドラフト1位で旭川大高から入団した。
3年目の22年に支配下選手登録され、代打での初打席を経て、6月23日の
阪神戦(マツダ広島)では初めてスタメンマスクをかぶった。だが、浮足立ったプレーで、バッテリーを組んだ
ドリュー・アンダーソンの足を引っ張った。
1回に2捕逸を記録するなど2失点し、7回の打席を前に代打が送られた。その後、結果を残せずに二軍降格となった。
23年3月には、前年に地元北海道に完成したばかりのエスコンFでのオープン戦に帯同したが、再び未熟さを露呈する形となった。3戦目にスタメンマスクをかぶるも、捕逸を記録するなど守備面での不安を拭えなかった。
長く二軍暮らしが続いた。いくら打撃成績を残しても、捕手力が上がらなければ一軍は遠い。誰よりそう自覚したからこそ、課題と向き合った。
全体練習が終わればブロッキングの練習を繰り返した。地道な鍛錬ゆえ、時間は要したが、それでも最大の課題と自覚したブロッキングへの不安がなくなったことで、捕球や送球などの技術が自然と向上した。
研さんの日々を歩み、踏み出した大きな一歩。経験を積み重ねた先に、チームの正捕手としての信頼をつかみ取れるか。勝負のシーズンだ。
写真=井沢雄一郎