4月から先発陣に故障者や不調が相次ぎ、中継ぎ陣の負担が増した中、出色の出来を見せたリリーバーがいる。9年目右腕の
中川虎大だ。150キロ超の直球と得意のフォークボールによるコンビネーションでバットに空を切らせ、高い奪三振率を誇る。「普通に投げていれば大丈夫」と自信をにじませる。
5月9日の
阪神戦(甲子園)では、3対1と逆転した直後の8回から3番手で登板し、1回無失点。先頭の
森下翔太、続く
佐藤輝明を立て続けにフォークで三振に仕留めると、最後は
前川右京を直球で詰まらせて二ゴロに。勝ちパターンの一角として堂々たる投球を見せた。
和歌山・箕島高から2018年に育成ドラフト1位で
DeNAに入団。19年に支配下登録され、24年は31試合、昨年は30試合に登板した。今季は開幕から交流戦まで17試合に投げて1失点。「強いチームは勝ちパターンが固定されている。しっかり自分のポジションにできるように」と口元を引き締める。
生命線のフォークは落差抜群。春先はリリースで手首が寝ていたといい、バックスピンがかかった影響から落ちが甘くなっていたと分析する。キャッチボールから修正を図り、本来の鋭さを取り戻した。開幕こそ二軍で迎えたが、4月上旬に出場選手登録されてから着実に前進してきた。
球団から将来的に抑えを担えると潜在能力を買われる26歳。「一軍に1年間いれば50試合、60試合という数字が見えてくる」。ブルペンに欠かせぬ存在に飛躍を遂げ、チームを支える。
写真=BBM