
5度の手術を乗り越え、プロ9年目でオールスター初出場を果たした高橋
復活を遂げた
高橋遥人が、多くの人に夢と希望を届けている。左肩、左肘、手首など5度の手術を経験し、野球生命の危機を乗り越えてきた左腕。昨年までは、球界を代表する選手が集う夢舞台とは無縁だった。その男が、プロ9年目で初めてオールスターのマウンドに立つ。
「ずっとケガをしていました。だからスポーツだけでなく、何かを一生懸命やっている人を見て、自分も頑張ろうと。くじけては、そういう繰り返しでした」
苦難を知るからこそ、その言葉には重みがある。今季は初めて開幕から先発ローテーションに入り、選手間投票でオールスター初選出。野球ファンだけでなく、逆境に立ち向かう多くの人の心を動かす存在となった。
3月28日の
巨人戦(東京ドーム)では今季初登板で完封勝利を飾ると、3・4月度の「大樹生命月間MVP賞」を皮切りに3カ月連続受賞。開幕から10連勝をマークし、7勝目までは防御率0点台という圧巻の投球を続けた。一度は黒星を喫したものの、7月14日の
中日戦(バンテ
リン)で11勝目を挙げ、再び勢いに乗っている。
「今の成績は自分だけではない。点を取ってもらって、リードを守ってもらって、成績を作ってもらってきました」
謙虚な姿勢は変わらない。初タイトルも視野に入り、オールスター初出場も決定。「野球で富山県(第2戦)に行くのは初めてなので楽しみです」と笑顔を見せる。幾度もの手術とリハビリを乗り越えた左腕が、この夏、夢の舞台でひときわ大きな輝きを放つ。
写真=BBM