大車輪の活躍を見せているベテラン左腕が射程圏にあるのが最優秀防御率のタイトルだ。
自身は2019年(防御率2.58)、20年(同1.82)にも獲得しており、6年ぶり3度目となる勲章を見据えている。
今季はチームが開幕5連敗で迎えた4月2日の
巨人戦(バンテリン)で初登板を迎えると、4安打1失点で完投勝利を挙げ、チームの勝ち頭として任されたマウンドで結果を残してきた。
8月25日の
阪神戦(同)で今季9勝目を挙げ、9月9日の巨人戦(東京ドーム)は5回4失点で今季6敗目を喫した。これで防御率は2.14となった。
9月14日時点で、セ・リーグの防御率トップ3は、
村上頌樹(阪神)1.93、
高橋遥人(阪神)1.94、
東克樹(
DeNA)が2.19。
大野は東の数字を上回りながら、規定投球回にわずかに届かず、「隠れ」3位となった。
「僕は追われるほうが絶対にしんどいと思います」と言うのは自身の経験談から。初めて獲得した19年はシーズン最終戦でトップに躍り出た。
沢村賞を獲得した20年はシーズン途中からトップとして追われる日々が続いたが、自身の最終登板はチームのAクラスもかかった大事な一戦で7回を無失点と力投した。
月日がたち、手術も乗り越えた左腕は再び争いのなかにいる。
「僕も追われた経験がありますけど、本当にしんどかった。1点でも少なく投げて、最後にまくれたらいいなと思います」
そのためには自身4年ぶりとなる規定投球回数が最低条件。だが、これはおそらくクリアできるだろう。
「規定投球はシーズン前から目標にしている一つなので。最後は143イニング投げられるように。一つでも多くのアウトを積み上げていけるようにしたいです」と大野。
勝つために投げ、その先のタイトル獲得を狙う。
写真=BBM