大抜擢で始まったルーキーイヤー。開幕前には「自信はそんなにない」と正直に語っていた竹丸和幸は、十分に周囲の期待に応える活躍を続けている。
鷺宮製作所から「社会人ナンバーワン投手」としてドラフト1位で入団した。
阿部慎之助前監督から球団64年ぶりの新人開幕投手に指名され、見事に勝利を挙げる絶好のスタート。テンポよく白星を重ねて前半戦だけで7勝を挙げたが、疲れが見えた8月に入ってブレーキが掛かり、3登板のうち2試合で自己最悪の8失点を記録し、ファーム調整の“放牧”に出された。
9月4日の
広島戦(マツダ広島)では、崇徳高時代までを過ごした広島で約3週間ぶりの一軍登板に臨み、6回2安打無失点、10奪三振の好投で9勝目をつかんだ。
橋上秀樹監督代行は、「シーズン当初の球のキレを感じました」と復活したサウスポーの快投に目を細めた。
軟式クラブの「広島スターズ」に所属していた中学時代、控え投手として3年生のときに引退試合で投げて以来のマツダ広島のマウンドだったという。「当時のことはあまり覚えてなかったけど、とても投げやすかった」と故郷に錦を飾り、ヒーローインタビューでは「2ケタ(勝利)とリーグ優勝をして、日本一を達成できるように頑張ります!」と叫んだ。
その言葉どおり、9月12日の
阪神戦(東京ドーム)では優勝争いのライバルを相手に7回無失点、10奪三振の好投。球団の新人では2013年の
菅野智之(13勝)以来となる2ケタ勝利をマークした。残るはリーグ優勝と日本一、その先に待っているのは新人王――。最高の1年目にする。
写真=BBM