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中日・岡林勇希 不完全燃焼のシーズン/ラストスパートにかける

 


 3点を防ぐ守備のビッグプレーを見せたかと思えば、チーム唯一の得点となる3号3ランを放った。

 岡林勇希が魅せたのは9月8日の巨人戦(東京ドーム)。不振のシーズンを少しでも取り返す「七番・中堅」での活躍だった。

 2回の二死満塁。巨人先発の戸郷翔征が放った右中間への打球を追い掛けた。「必死に白いボールを追った」。前進守備から最高のスタートを切り、落下点まで最短距離で詰め寄った。

 倒れ込みながらの好捕。ベンチへ戻る背番号1は、満面の笑みで出迎えた先発・柳裕也に抱き締められた。抜けたら走者一掃の3点。井上一樹監督も「抜けたと思った。驚いた」と目を丸くした。

 春先に患った右太もも裏の肉離れが響くシーズンとなった。リハビリ期間をへて、二軍での実戦復帰を回避。患部近くを痛める悪循環に陥った。

 昇格後も打率は2割台前半。打順も一番は福永裕基に奪われ、中堅も上林誠知やルーキー花田旭に譲る日々が続いた。

 球団が新しく導入したバーチャル投球マシン「トラジェクトアーク」と向き合った。投手のリリースポイントやボールの回転数などを再現するマシンだ。

 本拠地に到着し、アップを終えると全体練習前に打ち込んだ。過去の打席を振り返りながら、未来を変えるために打ち込んだ。

 4回の二死一、二塁では戸郷の高め146キロを右翼席へ運んだ。「芯で捉えられました」。チームは3対0で快勝。優勝争いを繰り広げる巨人を破った。

 2022年と25年の最多安打ヒッター。できることをやり切ってシーズンを終える。

写真=BBM
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