チームが低迷から抜け出せないシーズン終盤、森下暢仁が自身、そして広島のプライドを胸にマウンドで躍動した。
今季は開幕から思うような投球ができなかった。5月末までの9登板で、5回以下で降板した試合が6度あった。勝ち星も伸びず、3勝5敗と黒星が先行した。
6月13日の
楽天戦(楽天モバイル)は今季初完投で完封勝利を挙げたものの、その後も複数失点する登板が続いた。
5回6失点で6敗目を喫した7月10日の
中日戦(バンテリン)後には、無期限の二軍調整が言い渡された。
「チームに貢献できていないですし、また呼んでもらえるようにしっかり準備していきたい」
負傷や再調整によるものではない二軍降格はプロ入り初。悔しさをかみ締め、強くなって帰ってくると誓った。
しばらく別メニューで調整を続け、7月31日のファーム西地区・
阪神戦(SGL)で実戦復帰。7回無失点で一軍昇格の切符をつかみ取った。
復帰登板となった8月7日の
DeNA戦(横浜)は7回2失点。力強い直球で打者を押し込み、ブレーキの効いたチェンジアップで空を切らせる。らしさ全開の投球に、新井監督も「真っすぐがしっかり(指に)つかまっているから、変化球もいい」と完全復調を認めた。
復帰2戦目に白星を挙げたものの、その後は援護に恵まれず黒星が続いた。それでも復帰後は全登板試合でクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を記録。
降板後に逆転負けを喫した9月11日のDeNA戦(マツダ広島)でも、7回4安打無失点。打っては先制打を放った。9月24日の
巨人戦(マツダ広島)では、6回1失点で7勝目。
チームの3年連続Bクラスが確定した後も、森下は最後まで戦う姿を示している。
写真=井沢雄一郎