開幕前、この投手が勝ちパターンを担うと誰が予想しただろうか。
シーズン終盤の9月20日の
広島戦(バンテリン)。1点リードの7回一死一塁。二番手でマウンドに上がったのは、トミー・ジョン手術からの復帰イヤーとなった森博人だった。
二番の
菊池涼介、続く
中村奨成を連続三振に仕留めてベンチへ。残りのイニングはブルペン陣が締めて、先発の
大野雄大にシーズン10勝を届けた。
「ピンチだったので、とにかくランナーを返さないように、と思いました。大野さんの10勝目に貢献できてよかったです」と笑顔を浮かべた。
今季は4年ぶりに一軍のマウンドに戻って来た。球団のお膝元、名古屋市内で育った。愛知・豊川高、日体大を経て2021年ドラフト2位で
中日に入団した。
ドラフト同期の1位は
高橋宏斗。同じ「ヒロト」の名を持つ1、2位コンビだった。ルーキーイヤーは10試合登板で2年目の22年は30試合登板。セットアッパーとして描いた未来予想図は、しかしここで大きく変わった。
肘痛に悩み、23年は二軍暮らし。翌24年の春季キャンプで右肘が悲鳴を上げた。そのまま、トミー・ジョン手術。同年オフに育成契約となり、今年4月にファーム・リーグで実戦復帰。7月16日に支配下契約に返り咲いていた。
8月中旬に一軍昇格。信頼を積み重ねて勝ちパターンに入った。シーズンを終えて15試合に登板して1勝5ホールド。失点はゼロと1点も与えなかった。お楽しみはこれからだ。
写真=BBM