
最後まで集中力を切らさず鋭い観察力で審判団にアピールした若月
結果こそ覆らなかったが、飽くなき勝利への執念と抜け目のなさを表すプレーだった。7月23日の
ソフトバンク戦(みずほPayPay)、9回一死満塁で六番手・
椋木蓮が
柳田悠岐に中堅フェンス手前へのサヨナラ打を浴びて敗戦。捕手の若月は走者の進塁をめぐり、アピールを続けた。
「可能性がゼロじゃないんでね。最後まで尽くさないといけない。現に(
山本祐大が)三塁には進塁していなかったので」
柳田の打球を中堅・
渡部遼人がフェンスに激突しながら捕球したようにも見えたが、送球体勢に入る瞬間にボールがグラブからこぼれ落ちた。直接捕球は認められずフェアの判定だったが、二走の山本祐が塁上付近で打球を見守ったまま、三塁まで到達していなかったのを若月は見逃していなかった。
紅林弘太郎からの返球を受けると即座に三塁の
宗佑磨に転送し、その後二塁にも送球するよう指示。山本祐に加えて一走の
柳町達も二塁まで到達していなければ、いずれの走者も二塁、三塁で封殺が認められ、三塁走者の生還は認められずにチェンジとなっていた。
実際には柳町が二塁まで進塁してベースを踏んでおり、二塁塁審も確認してセーフの
ジャッジを下していたことから、結果を覆すことはできなかった。それでも最後の最後まで集中を切らさず、鋭い観察力を生かして劇的な結末を阻止しようとしていたのだ。ちなみに一塁手で、登録は捕手の
山中稜真もルールを理解し、若月らと同じように三塁と二塁への転送を審判団にアピール。勝利への飽くなき執念が表れたシーンだった。
写真=BBM