
若きエース候補は大きな飛躍を遂げるシーズンだった
大きく羽ばたいたプロ3年目を2冠で彩ることはできなかった。
前田悠伍が10月2日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)でシーズン最終登板。13勝目を挙げれば、最多勝と最高勝率のタイトルは確実だった。中盤から同点で進み、プロ最長となる8回のマウンド。二死一塁から
佐藤都志也に2ランを浴びた。次の打者に四球を与えて降板。直後の9回に味方が逆転しただけに悔やまれる形となった。
「(2ランは)真っすぐをしっかり投げきれなかったのは自分の弱さ。あそこでもう一個粘れていたら……。抑えられていたらベストだけど、抑えられなかったのはまだまだ弱いところだと思う。レベルアップさせていくだけですね」と振り返った。
2年間で1勝の左腕が、タイトル争いを演じるまでに急成長した。春季キャンプから調子が上がらず、オープン戦期間中の体調不良で開幕ローテーション争いから脱落した。ファームで結果を残し、雨天ノーゲームとなったが4月下旬に一軍初登板。5月10日のロッテ戦(みずほPayPay)で今季初勝利を挙げると、快進撃が始まった。開幕から無傷の12連勝。4試合3勝、防御率0.33の7月には月間MVPを初めて獲得した。
今季は19試合に登板し、12勝1敗、防御率2.10。タイトルは惜しくも逃したが、資格のある新人王は最有力候補に挙がっている。「毎年タイトル争いができる立ち位置にいるような選手にならないといけない。まだ今年は終わっていない。CSに向けてしっかりやっていきたいです」。ポストシーズンに向けて立ち止まっている暇はない。
写真=BBM